今回、ご紹介するのは天保10年(1839年)創業の「川田徳栄堂」。
こちらでは、お線香の伝統的な技法による製造と販売をしています。元々の創業地は大阪市内の谷町六丁目だったそうですが、数十年前に八尾に移転してきたのだとか。
今回は、そんな川田徳栄堂をご紹介します!
線香はどのように製造される?
川田徳栄堂は、大和路線志紀駅西口をでて、国道25号線沿いを約12分歩いた場所にあります。

1階が製造・販売所になっています。
前の道を通るだけでうっすらとお線香の良い香りがふわり。

中に入ってみると、まず目に飛び込んでくるのは大きな製造機械。こんな大きな機械でお線香が製造されていることに、入店直後からびっくりです!
お線香は日常よくみるものですが、よくよく考えてみると製造方法について考えたことがありませんでした。
お線香はどのようにして製造されているのでしょうか。川田徳栄堂の7代目当主が教えてくださいました。
線香の原料とは
この日、製造していたのはお寺に納品されるお線香。
杉の葉、椨(たぶ)の木、水が主原料で、そのほか10種類ほどの原料を混ぜて製造しているとのこと。

椨の木は日本に多く自生している照葉樹林で、樹皮や葉から粘着成分が取れ、お線香や蚊取り線香のつなぎとして使われているそう。
原料を練り上げて、さきほどの大きな機械「押出機」で棒状にしぼりだし、長さを整えて、乾燥させて完成します。
もちろん、お線香によって原料は異なり、こちらでは香木の白檀を使った高級なお線香も製造されています。
また、貝を砕いて作られたジブラルタル産の貝香の粉末や、輸入が規制されている甘松といった聞きなれない原料から、食品にも使われているスパイスのシナモンやクローブといったものも使われているそう。
どんな香りか、ぜひ嗅いでみたいですね!

製造所には原料が入った大きな袋がたくさん並べられていました。
原料の配合により香りや煙を調整するので、昔は漢方薬局が製造していたそうですよ。
明治生まれ現役の押出機

こちらは、なんと100年以上前に使われていた看板!
「蚊よけ」という文字が読めますが、元々、川田徳栄堂では蚊取り線香を主力商品として販売していたのだとか。現在は戦後に制定された薬事法の関係で製造できないそうです。

こちらの押出機は、明治から使われているそうで、現在も小ロット生産の際には使われることもあるそう。
明治の機械が設置されているところは老舗ならではですが、現役で稼働していることがまた驚きです。

こちらの機械は原材料を練り上げる機械で、うどんを練り上げる機械が改良されたもの。
この機械に水と原材料を入れ、よく練り上げられたものを、押出機でところてんのように押し出したものがお線香の原型となります。
オリジナル商品「玉のゆり」

棒状になったお線香の原型を、決められた長さに均等に切り出したら、段ボールへ……。
この段階ではまだ水分を含んでいて、ふにゃふにゃとしているのですが、その水分を段ボールが吸収!
更に、段ボールの隙間に風をあてて乾燥させることによって、お線香は完成です。

そうして完成したお線香のひとつが「玉のゆり」です。

こちらは川田徳栄堂の主力商品で、箱のデザインは現役芸大生の娘さんが担当されたそう。箱を開けるとぱーっとお線香の良い香りがします!
そのほか、天然成分100%、合成成分を一切使用していないハチミツ入りの「くすの木せんこう」などを製造しているのだとか。アレルギー体質の方なども安心安全に、やさしい香りが楽しめ、仏事だけでなくアロマ香としても使用することができます。
製造所では直販売もされているので、ぜひ老舗の香りを体験してくださいね!
川田徳栄堂
住所:大阪府八尾市東老原2丁目28-8
アクセス:大和路線「志紀駅」から徒歩約12分
TEL:072-920-0070
営業時間:09:00-18:00
定休日:土曜日、日曜日、祝日



















