河内山本の隠れ家カフェ「cafe Muu(カフェ ムゥ)」で心ほぐれる時間

河内山本駅から徒歩3分ほど。
住宅街の中にひっそりと佇む「cafe Muu(カフェ ムゥ)」は、営業日が限られているにもかかわらず、地元の方を中心に長く愛されているカフェです。

あたたかな手作りランチと、お酒に合うこだわりの小皿料理。
そして、店主さんの人柄そのもののような、ゆったりとした空気に心がすっと落ち着いていきます。

誰かに教えたい、でも本当は秘密にしておきたい。そんな気持ちになる、小さな宝物のような空間に出会いました。

店内はまさに“もうひとつのリビング”

カウンター席が5つ、4人掛けテーブルが2卓、6人掛けのテーブルが1卓と、ちょうど良い距離感で配置されています。

昼間は大きな窓から自然光がやさしく差し込み、あたたかい木のテーブルと白い壁が居心地の良さを引き立てます。

まるで誰かの家にお邪魔しているような安心感に包まれる空間。

取材時、店内にはThe Cardigansなど、2000年代の北欧系洋楽が流れていました。やさしい女性ボーカルの声が空間に心地よく溶け込んでいて、まるで映画のワンシーンのよう。

音楽・インテリア・照明……すべてが計算されすぎず、けれど丁寧に選ばれていて、居心地の良さに直結していました。

夜になると、照明は落ち着いた間接照明に切り替わり、昼とはまた違った表情を見せてくれます。静かにお酒を楽しみたい大人のための、しっとりとした時間が流れる空間へ。

お酒に合わせて提供される一品料理も、夜の雰囲気にぴったりの落ち着いた味わいで、つい長居してしまいたくなります。

この日は土曜日の13時頃に訪問。ランチタイムのピークを少し過ぎていたこともあり、店内は落ち着いた雰囲気。先客は上品な雰囲気のご婦人がひとり。

「常連さんかな?」と思っていたのですが、後から店主さんにうかがうと「気になってたけど、いつ開いてるかわからなくて……って、今日初めて来てくださった方なんですよ」とのこと。

そんなふうに“気になるけどなかなかタイミングが合わなかったお客様”が、ふとした日にふらっと立ち寄れるのも、このお店の魅力のひとつなのだと思いました。

手作りランチに心がじんわりあたたまる

この日いただいたのは、日替わりのランチプレート。ご飯はからだにやさしい五穀米でした。

おかずは数種類の小鉢とメイン料理がバランスよく並び、見た目にも美しく、ひとつひとつ丁寧に作られているのが伝わってきます。

味付けは濃すぎず、薄すぎず。その絶妙な塩梅がまさに“丁寧に暮らしている人の味”を思わせます。

お茶とお水の両方を出してくれるという細やかな気遣いにも、店主さんのあたたかさを感じました。

ランチはテイクアウトも可能で、忙しい日やおうちでゆっくり過ごしたいときにもぴったり。事前に相談すれば、手作りのクリスマスケーキやバースデーケーキのオーダーも可能とのこと。

お祝いごとをいつもの場所でちょっと特別に祝えるというのも、地域に根付いたお店ならではですね。

地元の人に愛される“週3日の隠れ家”

「広告とかは一切してないんです。あまり忙しくなりすぎるのもね」そう笑って話してくださる、店主の女性。

聞けば、もともとはまったく別のご商売をされていたそう。今もその頃のお客様が足を運んでくださったり、ご近所の方がふらっと立ち寄ってくれるとのことでした。

営業日は水・金・土の週3日で昼は11:30-14:00、夜は18:00-22:30と、まさに“知る人ぞ知る”お店。

曜日限定だからこそ、日常のルーティンに組み込まれるというよりも「今日はあのお店が開いている日だから行こう」と特別感をもって足を運びたくなる。そんな待ち遠しさもまた、魅力なのかもしれません。

cafe Muuは、ただランチをする場所でも、お酒を飲む場所でもありません。ここは“心が少し疲れているとき”にふと立ち寄ってほしい場所。

店主さんのあたたかさ、手作りのごはん、音楽、やわらかな光。すべてが自然で、無理がなく「またここに来たい」と思わせてくれる。そんなカフェでした。

cafe Muu
住所:大阪府八尾市山本町1-6-14
アクセス:近鉄大阪線「河内山本駅」から徒歩約3分
営業時間:11:30-14:00、18:00-22:30
定休日:月・火・木・祝日
駐車場:なし(店前にタイムズあり)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。