おにぎりと地域の人をむすぶ場所。「おむすびスタンド むすんで、にぎって。」/近鉄八尾

近鉄八尾駅から徒歩約10分の場所に温かい雰囲気がただよう小さなお店があります。

その名も「おむすびスタンド むすんで、にぎって。」。
今回は、地域の人たちの憩いの場として愛されているこのおにぎり屋さんを取材しました。

木のぬくもりに包まれた小さなスタンド

お店に近づくとまず目に入るのは、シンプルでかわいらしいお店のロゴが描かれた旗。
その旗をくぐって扉を開けると、木のぬくもりに包まれた、こぢんまりとした空間が広がっています。

カウンターはわずか2席。決して広くはないけれど、その分、どこか落ち着く雰囲気がただよっていて、まるでステキなお家に遊びに来たような心温まる感覚になります。

この日は昼下がりの時間帯。テイクアウトのお客さんがひっきりなしに訪れ、店主との会話を楽しみながらおむすびを受け取っている姿が印象的でした。

ふとした挨拶や、ちょっとした会話が交わされるこの場所は、ただの「おにぎり屋さん」ではなく、地域のコミュニケーションスポットにもなっているようです。

15種類以上のおむすびを常備!季節を感じるメニューも◎

常時15種類以上のおむすびを取り揃えています。

カウンターには、完成した塩むすびや季節のおすびが並んでいて、どれもおいしそう。それ以外のメニューは、注文すると店主がひとつひとつ、その場で丁寧ににぎってくれるのが魅力です。

この日、注文したのは「とろろ昆布」と、季節限定の「三つ葉とホタルイカ」のおむすび。

とろろ昆布は、昆布がふんわりとごはんを包み込み、やさしい味わいの一品です。三つ葉とホタルイカのおむすびは、春の訪れを感じさせる爽やかで上品な味わいが印象的でした。

さらに、運よくこの日は「スープとかき氷のお店 PORO」さんとのコラボイベントの日。特別メニューとして提供されていた「鶏とさつまいものトマトクリームスープ」も一緒にいただくことができました。

スープはコクがありながらも優しい味で、おむすびとの相性も抜群です。おにぎり2つとスープで税込900円というお手頃な価格もうれしいポイントでした。

現役看護師が営む、人と人を“むすぶ”お店

実はこのお店を運営しているのは現役の看護師さん。医療の現場に立ちながら、「もっと地域の人たちと日常的に関わりたい」という思いから、2021年におにぎり専門店をオープンしたのだそうです。

その背景には、日々患者さんと向き合うなかで感じた「人と人とのつながりの大切さ」があったといいます。店主のやわらかな人柄に惹かれ、訪れるお客さんのなかには、世間話はもちろん、人生相談や悩みごとを話しに来る人も少なくないのだそうです。

年齢も性別も問わず、誰もが気軽に立ち寄れる、そんな空気感がこの店には流れています。

今回いただいたスープのコラボも、もともとは「お店を開いてみたい」というお客さんの相談がきっかけだったのだそう。お店の一角を使って小さなチャレンジができる仕組みも、まさにこのお店が“地域の人を応援する場所”であることを表しています。

「血圧測定でポイントゲット?」ユニークな健康支援も

この日、カウンターで食事をしていると、常連らしきお客さんが何やら装置を腕に巻いている光景が目に入りました。むすんで、にぎって。では、なんと血圧を測るとポイントが貯まるというユニークなサービスがあるのだそうです。

ポイントが10個たまると、おむすびが1つもらえるこの仕組み。看護師さんならではのアイデアで、「お客さまとのコミュニケーションをとるきっかけになればうれしい」という店主の思いが詰まっています。

このポイントカード制度は常連さんからとても好評だといいます。おいしいだけじゃなく、健康も応援してくれる。そんなおにぎり屋さんは、きっと全国でもそう多くはないはずです。

ほっと一息つきたいとき、だれかと話したいとき。お腹だけじゃなく、心も満たしてくれる「おむすびスタンド むすんで、にぎって。」。店主のやさしい笑顔と、おいしいおむすびで、まちの人たちを迎えています。ぜひ一度、その温かさにふれてみてはいかがでしょうか。

おむすびスタンド むすんで、にぎって。
住所:大阪府八尾市萱振町3丁目118-4-101
アクセス:近鉄大阪線「近鉄八尾駅」から徒歩約10分
TEL:ご連絡はお店のインスタグラムのDMにて
営業時間:11:00〜14:00
定休日:水曜日、日曜日

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。