近鉄高安駅から歩いて10分ほどの外環状線沿いに佇む「喫茶 あきない」は、どこか懐かしさを感じさせる昔ながらの純喫茶。雰囲気のあるお店の外観は、通りすがりでもふと足を止めたくなる温かさがあります。
ドアを開けると、そこにはまるで昭和からタイムスリップしてきたかのような、時間がゆったりと流れる空間が広がっています。
レトロで落ち着いた店内。新聞片手に過ごす贅沢な朝

お店に足を踏み入れると、ダークブラウンを基調とした落ち着いた内装が迎えてくれます。木目のカウンター席に、丸テーブル、ふかふかのソファ席まで、席のバリエーションも豊富で、広々とした空間です。
店内では、地元の常連さんと思われる年配の方々が新聞を広げてゆっくりと過ごす姿が印象的でした。壁際の本棚には新聞のほか、漫画や雑誌も並んでおり、自由に読むことができるのもうれしいポイントです。

目を引くのは、店内に設置された手描きのメニューボード。
その日のおすすめや人気メニューが、かわいらしいイラスト付きで紹介されています。
実はこのイラスト、スタッフの方が毎日描いているのだそう。お店の温かさとこだわりが滲んでいました。
昔ながらのモーニングを堪能

喫茶 あきないの営業時間は朝6時から夕方17時まで。モーニングセットやランチセットを始め、カレーライスやオムライスなど、どんな時間帯でも楽しめるメニューが揃っています。

今回は朝の10時半に訪問し、人気のモーニングセット(税込600円)を注文しました。モーニングセットは朝6時30分から11時30分まで提供されており、トースト、日替わりサンド、ホットドッグ(+150円)から主食を選べます。
ドリンクに加えて、ゆで卵とカットフルーツが付くボリューム満点の内容です。今回は、日替わりサンドにブレンドコーヒーをチョイスしました。

この日の日替わりサンドはポテトサンド。
アンティーク調のお皿にシンプルなサンドイッチが乗っていて、見た目の華やかさに心が踊ります。やさしい味付けのポテトとふんわり食感のパンとの相性も抜群です。
ゆで卵と甘酸っぱいフルーツ、そして香り高いブレンドコーヒーを一緒に味わえば、最高の一日が始まる気がします。

コーヒーに使用されているコーヒー豆はお店の自社工場で焙煎されたものだそうです。深いコクとまろやかな口当たりが特徴で、朝にぴったりなほっこりできる味わいでした。コーヒー豆は、購入することも可能です。
人気ドリンク「ゴリラジュース」とは?
喫茶 あきないでは、コーヒーだけでなくその他のドリンクメニューにもこだわっているのだそう。
帰り際、スタッフの方から「うちではゴリラジュースが人気なんですよ。」と教えていただいたので、追加で注文してみることにしました。

「ゴリラジュース?」と首を傾げていると、レトロなグラスに注がれたバナナジュースが運ばれてきました。鮮やかな黄色が印象的で、見た目からもわくわくが止まらない一杯です。価格は税込700円とやや高めですが、その理由はすぐに分かりました。
なんと、このゴリラジュースには手作りのゼリーが添えられているのです。しかもそのゼリーは日替わりで、この日はオレンジ色のみかんゼリーが登場しました。ぷるぷるとした食感とフルーティな風味が、まろやかなバナナジュースと見事にマッチします。抹茶やコーヒーゼリーの日もあるそうで、何度でも楽しめるのがうれしいです。15時のおやつタイムにもぴったりの一品です。
「喫茶 あきない」は地域で愛されるお店

取材中、店主と常連さんが笑い合う様子や、スタッフの方が笑顔でドリンクを運ぶ姿に何度も心が和みました。喫茶 あきないは、ただコーヒーを飲むための場所ではありません。地元の人々が日々の会話を楽しみ、ゆったりとした時間を共有する、まさに地域の拠り所のような存在です。
味よし、見た目よし、雰囲気よし。すべてがちょうどよく、心にすっと馴染んでくるような場所。ぜひ一度訪れて、どこか懐かしくほっとするひとときを過ごしてくださいね。
喫茶 あきない
住所:大阪府八尾市垣内1-173
アクセス:近鉄大阪線「高安駅」から徒歩約10分
TEL:072-943-5366
営業時間:6:30-17:00
定休日:年中無休